再建手術 / 乳房再建

乳房再建

乳房再建は、乳房切除を検討している人や手術を受けた人が対象で、本来のバストの形態や大きさに戻す手術です。また、過去に乳腺腫瘤摘出術を受け、左右のバランスが崩れた、あるいはバストの変形が認められる人、今後その可能性がある人にも適しています。

再建手術は、必ずしも手術前のバストと全く同じ状態に戻すわけではなく、外観、左右のバランス、輪郭の3点が正常で美しい乳房の形を回復することが目的です。外科手術の全体の計画と希望によっては、再建を完了するのに複数の手術が必要な場合もあります。

手術の種類は、以下の要因に基づいて判断します:

  • 体形と体重
  • 乳房の形と大きさ
  • 健康上で考慮すべき点
  • 年齢
  • 片側か両側か
  • 放射線治療の有無
  • 性格と家庭の事情
  • 傷が残っても良いかどうか
  • 本人の希望(最も重要な項目)

1.TRAM 皮弁再建術

TRAM 皮弁再建術は、最も一般的な乳房再建手術です。外科手術で切除した乳房組織の代わりに自己組織(患者様自身の組織)を使います。下腹部の中央部(通常は臍の下側)の皮膚と脂肪を胸部に移してふくらみを作ります。

遊離 TRAM、スーパーチャージ法 TRAM、DIEP 皮弁など、技術的に異なる方法がいくつかありますが、下腹部から皮膚と脂肪組織を使用する点は共通しています。

2.組織拡張とインプラント挿入

乳房の切除手術の後、組織拡張器(一時的に使用する調節可能な乳房インプラント)を切除した皮膚の下に挿入します。外来で来院するたびに組織拡張器に生理食塩水を注入し、2~4か月かけて組織拡張器を膨らませると、少しずつ胸の皮膚も伸びてゆきます。希望の大きさになった段階で拡張器を外し、新しい永久的なインプラント(食塩水かゲル)を挿入します。一時インプラントと永久的なインプラントの間の期間は、拡張の進行具合によって異なりますが、だいたい3~5か月くらいです。

3.乳房インプラントの即時挿入

この10年の間で、乳頭温存乳房切除術という新しい乳房切除術が手術法として認められるようになりました。乳房切除手術の質を損なうことなく自然な乳首を残すことができるからです。これは、乳房を切除する際、皮膚をすべて残すか、または最小限にとどめるもので、乳首を残すのが特長です。このため、乳房切除手術の直後にインプラントを挿入し、手術と同時に乳房再建を行うことができます。輪郭を整えたシリコンゲル・インプラントを挿入し、乳房の形を整えます。永久的なインプラントを乳房切除手術と同時に挿入するので、拡張処置は必要ありません。

4.広背筋皮弁とインプラント

患者様の背中の皮膚と筋肉組織、乳房インプラントを組み合わせ、乳房を再建する方法です。背中の組織だけでは十分な胸のふくらみが作れないので、不足を補うために乳房インプラントを挿入します。背中の組織を利用するので、組織拡張処置を避けることができます。

当クリニックでは、以上の手術と処置をすべて行っています。患者様に必要かつ希望に合う手術法を、担当の外科医と十分に相談の上、総合的に決定します。

初回の再建時の傷が治癒した後、小さなトラブルが発生した場合は、当クリニックで改善のための二度目の手術を行います。瘢痕形成術(瘢痕を目立たなくする施術)、脂肪注入(バストの輪郭やサイズを調整)、健康な方のバストの豊胸あるいは縮小(左右のバランス調整)を行います。

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